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  • 執筆者の写真叶崎ぱん 夢の

016 ハブ茶(ケツメイシ)事件

更新日:2022年8月10日

はっきりした効能は分かりませんが、体に良いと聞いていました。


「ハブ茶」をいただき、さっそく近所のおばあさん達と庭で「ハブ茶」を炒りました。

ガスコンロに羽釜を載せて、とろ火でゆっくり炒りました。


パチパチと弾けて、辺り一面にとても香ばしいいい匂いがして、

初めて飲んだ「ハブ茶」は綺麗な色で、香ばしかったです。


その後に種を貰って、

毎年、1年間飲めるくらいの収穫がありました。


ある年の事、第一回目の事件が…

いつものように畑へ行くと、今まであった草もお茶も、綺麗になくなっていて啞然と。


「文ちゃん、ついでだから草引いといてあげたよ」と隣の畑の方に云われて納得しました。

聞くと、お茶であるとは思わなかったみたいです。


田舎では「きし茶」をよく作っているようですが、

「ハブ茶」は作る人があまりいないようです。


田舎の人は優しいのですね。

その年は「ハブ茶」を飲めませんでした。


第二の事件は、翌年に起こりました。

種を撒き、そろそろ大きくなっているかと見に行くと、変な草が残っていて、お茶は綺麗に引っこ抜かれて、畑の隅に置かれていました。


誰がしたのかと気にしながら家に帰ると、「畑、綺麗になってたやろ」と云われ、

犯人が分かりました。主人です。


田舎の人は優しいのですね。

頼みもしないのに、その年も「ハブ茶」を飲めませんでした。


その後は何年間も、何事も起きず「ハブ茶」もたくさん収穫できていたのです。


第三の事件が起こりました、昨日の事。

久しぶりに畑を見に行くと立派に大きくなっていた草もお茶もなくなっていました。

また誰かに刈り取られたようです。


聞くところによれば、どなたかが知人の畑と間違って刈ってしまったようです。


田舎の人は優しいのですね。

でも今回は少し残してあったので、飲むには不自由しないで済みそうです。


すべての事件は優しさから始まった事でした。

そんな訳で怒るにも怒られない話です。



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