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執筆者の写真叶崎ぱん 夢の

020 お店前の駐車場の草引きをしながら

更新日:2022年9月14日

2か月ほど前は草も無かったなあ。

それが最近では地面一面、草で覆いつくされてしまいました。


あれは元気な90歳の「のぶこさん」が突然の腰の痛みで入院してから2週間目の事です。

何気なく駐車場に目を向けると変な草が所々に。


入院する前まで、のぶこさんは毎日朝から暑いのに草引きをしていました。


手伝おうとすると「文ちゃんは忙しいからいいよ」と断られ、

「暑いからもう止めて休んだら」と云ってもその手を止めずに黙々と、

草引きをしていた、のぶこさん。


「ぱん買いに来る人がいるから綺麗にしないと」と、

気が付けばいつも草引きをしていた、のぶこさん。


入院してから1か月、「もうすぐ治って帰って来るだろうなあ!そうしたらまた以前のように楽しみに草引きするだろうなあ!」と思いそのままに放置しておいた草たち、伸び放題。


根っこも這って見苦しくなったので草引きをすることにしました。

毎朝1時間だけ草引きをしました。簡単に引っこ抜ける草ではなくって大変な草。


のぶこさんのありがたさが身に沁みました。


道行く人も「のぶこさんが入院して大変だね」と云ってくれます。

皆は、のぶこさんがいつも草引きをして綺麗にしてくれているのを知っているので、

「早く元気になって帰って来たらいいね」と云ってくれます。


2か月後、のぶこさんが退院されました。


腰の痛みは取れないようで、以前のようには草引きも出来なくなりました。

草引きは出来なくっても元気に帰って来てくれた事に感謝です。


これからは私が綺麗に草引きをしますから安心して下さいね。

いつまでも、元気でいてくださいね、のぶこさん。


なんだか、のぶこさんに向けての手紙みたいになりました。



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